確定申告についてザッと流れを教えて!

今年初めて確定申告をする個人事業主です。何から手をつけて良いかわからないので簡単に流れを教えてください。

確定申告書の作成は、大きく分けると

  1. 帳簿を締める
  2. 収支内訳書又は青色申告決算書を作成する
  3. 確定申告書を作成する

という3ステップになります。このなかで、「1.帳簿を締める」をキチンと完了させないと正しい確定申告書が作れません。まずは「1.帳簿を締める」に取りかかりましょう!

初めての確定申告!ザッと流れを把握して期限までに申告しよう!

個人事業を開業して、夢中で仕事をしていたら確定申告期限の直前……というお話を、リアルでもネットでも耳にする人はいるのではないでしょうか。この記事を書いているあらいさんも、サラリーマン時代に投資に関して確定申告をするときは、期限ギリギリに提出していました。

株や配当、FX程度の確定申告の場合には、証券会社などから送られてくる「年間取引報告書」のようなものを元に数字を埋めれば良いだけですので、それほど手間ではありません。

一方、個人事業の場合には、自分で確定申告の基礎となる数字を集める必要があります。つまり、年間のすべての取引を帳簿(仕訳帳・総勘定元帳、など)にまとめて、収支計算書や青色申告決算書に数字を転記して、さらに確定申告書にまとめる作業に取り組まないといけません。

ということで、初めて確定申告をする人のために、書類作成のざっくりとした流れを3ステップで解説します!なお、何らかの名の知れている有料会計ソフトを利用していることを前提としています。

STEP1 帳簿を締める

「確定申告」だからといって、いきなり税務署から届いた確定申告書に記入を始めるわけではありません。まずは確定申告書を作成するための元となるデータを作成しましょう。

そのために必要な作業が、「帳簿を締める」という作業です。具体的には、次の3つのステップを行います。

  1. すべての取引を仕訳帳と総勘定元帳に記録する
  2. 決算でのみ必要な仕訳を仕訳帳・総勘定元帳に記録する
  3. 試算表、貸借対照表、損益計算書を作成する

特に大事なことは、太字で示した12です。なぜなら、ここは人手の作業が必要で、かつ時間がかかるからです。確定申告期限前日に1と2が終わっていなければ、おそらく期限内提出は難しいでしょう。

一方で、今回の大事なポイントなのですが、仕訳帳と総勘定元帳への記帳をキチンと終わらせていれば、実は確定申告の作業の8割程度は終了しています

なぜなら、残りの書類の数字を埋める作業は、取引記録を元に会計ソフトがほとんど自動でやってくれるから!名の知れた会計ソフト(弥生、マネーフォワード、freeeなど)であれば、会計データを確定申告書作成ソフトに連携させて、青色申告特別控除の65万円に対応した確定申告書・青色申告決算書を作ってくれます。会計ソフト様様です。

では残りの2割の作業とは何でしょうか?
STEP2以降で確認しましょう。

STEP2 収支内訳書(白色)、青色申告決算書(青色)を作成する

事業所得の出る個人事業主は、確定申告書に追加で添付する書類があります。

  • 白色申告:収支内訳書
  • 青色申告:所得税青色申告決算書

初めての確定申告で、税務署から送られてきた収支内訳書又は青色申告決算書を見ると、

「書くこと多すぎてつらい……」

となるかもしれません。
ですが、安心してください。自分一人で開業して給料を支払っている人がいない場合や、固定資産をほとんど持っていない場合には、実質的にそれほど作業は多くありません。それに、会計ソフトが必要事項のほとんどを埋めてくれます!

ここで人間がやることは、収支内訳書・青色申告決算書の数字が会計データ(試算表等)と一致していることを念のため確かめるくらいになるかと思います。

STEP3 確定申告書を作成する

最後に確定申告書を作成して税金の額を計算しましょう。

多くの会計ソフトでは、確定申告のための追加の数字や情報の入力が必要となります。

たとえば、収入に関して、

  • 事業以外の雑所得
  • 株に関する配当所得、譲渡所得
  • どこからか給与をもらっているのなら給与所得

などが追加で入るかもしれません。

支出に関しては、

  • 国保に支払った金額(社会保険料控除)
  • 支払った医療費の金額(医療費控除)
  • 夫・妻の所得の情報(配偶者控除)
  • 子どもの情報(扶養控除)
  • ふるさと納税の情報(寄附金控除)

……などなど、これ以外にもiDeCoとか小規模企業共済とか、節税のためにしているあれやこれやの情報を入力していきます。税金用語的にいうと、これらの控除は所得控除と言います。

なぜこれらの情報を追加で入力するかというと、事業に関係がないため会計データに含まれていないからですね。

念のため確認ですが、
国保に支払った金額を法定福利費とかで事業の経費にしていないですよね?
ふるさと納税で払ったお金を寄付金として事業の経費にしていないですよね?

まれに、個人事業を始めたばかりで記帳に不慣れ人で、これらの支出が事業の経費になると勘違いされている方がいます。事業所得の計算では経費にならず、仮に事業の資金から国保の保険料やふるさと納税を行った場合には、「事業主貸」勘定になるためご注意ください。

必要な情報を入力すれば、あとは会計システムがボタン1つで確定申告書を作成してくれます。すばらしいですね。

STEP1は早期完了を!

さて、期限内に確定申告書の提出を完了するために、STEP1〜3の中でどこを早く終わらせるべきでしょうか?

答えはSTEP1です。
なぜなら、STEP2〜3の作業は会計ソフトを使用していればほとんどの場合軽作業ですみますが、STEP1だけは人の作業が必要です。取引の入力は、慣れた人でもそれなりに時間がかかります。レシート1枚を処理するのに少なく見積もっても1分〜2分かかるでしょう。すると、60枚のレシートの処理にかかる時間はだいたい1〜2時間ですね。結構時間がかかります。「勘定科目なんだっけ……?」とググり出したらさらに時間がかかります。

そして、どんなに優秀な会計ソフトでも、元となるデータ(つまりSTEP1で作成した帳簿データ)が間違っていたら間違った結果を出力してしまいます。入力が完了した帳簿を再チェックするとなるとやはり時間がかかります。

期限間近になり「自分ではどうしようもない!」となったときにはどうなるでしょうか?
税理士に頼むとなると、期限が近ければ近いほど高額となる場合があります。諦めて期限後申告をするとなると、青色65万円控除は使えず10万円控除となります。さらに、2年続けて期限後申告となると、青色申告を取り消されます。

ペナルティーを受けないためにも、確定申告の基礎となるSTEP1は早期に終わらせましょう!

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